お知らせ

2019/06/09

乾燥ワカメの白い斑点(ホシ)

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今年も天日干ししたワカメに白い斑点が出ました。見た目が悪いため市場には出せなくなるのが現状です。


これは、毛巣についた珪藻(リクモフォラ属の一種)が乾燥凝縮し白く見えるものです。

 従って水で戻したり調理すれば、白い斑点はわからなくなります。


  珪藻は他の動物プランクトンや貝などを含む底生生物などの重要な飼料となっていて、豊かな海を育むために重要な役割を担っています。


  また、細胞内には葉緑体(写真2の黄色に見えるもの)があり光合成もおこなっており、酸素を放出し炭素を取り込む役割もしています。

 

 この珪藻の外殻は二酸化ケイ素(シリカ)でできています。シリカは食品添加物としての利用もされています。


人体には約29ppmのシリカが含まれていて、最近では、軟骨やコラーゲンなどの生成に密接な関係があるといわれ、シリカの欠乏によって 骨の修復機能に障害が起こるともいわれています。

 

また、米英共同の「フラミンガム研究」の結果で、「ケイ素摂取量が多い程、大腿骨頚部の骨密度(BMD)が高い」ことがデータからわかってきています。

 

人体で消耗されるシリカは穀物や野菜などから補充・摂取されますが、この珪藻付きワカメは、見た目が悪いだけで人体には有用なのかもしれません。

  


(写真1 白い斑点がでた乾燥ワカメ)

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 (写真2 葉山で採取したワカメについていた珪藻-()日本海洋生物研究所提供

  Licmophora sp① (002).jpg

 

 

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